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Optimus8R
SIGGのFireJetを頂き、使っているうちに昔使っていたOptimus8Rが恋しくなりました。プレヒートに時間がががり、白ガス専用ストーブなので敬遠してここ20年ほど兄のもとにありました。兄に連絡してみると使っていないとのことなので、送ってもらいリペアしてみました。
なお、リペアに際して、「どりくら」の「ストーブ」を参考にさせていただきました。
(※ガソリンストーブのリペア・改造は危険を伴います。このサイトで紹介するものはあくまでも個人的に行うものであり、このサイトを参考にリペア・改造されて事故が起こった場合には当方は一切責任を負いません。あくまでも自己責任でお願いします。)

送ってもらった8Rに早速火を入れる。見た目はぼろぼろだけど大丈夫だろうと甘く考えていました。ホワイトガソリンが無くなったので赤ガスを入れるも、なかなか火力が上がらない。そのうちタンクの温度が急上昇!タンクの付けねの部分から出火、さらに給油口パッキン劣化により給油口周辺から出火、さらにさらにタンクの圧力弁が開放し大炎火!!ベランダでやっていたので、マジでアパート丸焼けにするかと思いました。白ガス専用でも赤ガスでそこそこ使えるガソリンストーブが多いと思いますが、この8Rは強敵のようです。
とりあえず全てバラしました。発見した不具合箇所は、
1.ケース(ヒンジ部分の破損)
2.ウイック(劣化)
3.グラファイトパッキン(劣化)
4.給油口ゴムパッキン(劣化)
5.給油口キャップ(圧力弁開放)
で、2〜5は交換、1は接着剤で貼り付け(溶接が出来ればいいんだけど)しました。
その他、タンク・タンクカバーは錆びをヤスリで落とし、NEVERDULLと言うガンマニア御用達の研磨綿で磨き倒す。
ニップル、クリーニングニードル、スピンドル、メタルリング、スタフィングボックスはキャブクリーナーに一晩漬けて汚れを落とす。
なお、給油口キャップにはキャブクリーナーをかけないこと。圧力弁が劣化する恐れがあるので。
予熱皿はバーナーで焼いて、焦げを落としNEVERDULLで磨きました。
パーツが揃い、組み立て〜。苦労した点は、
1.クリーニングニードルの取り付け
2.ウイックの取り付け
3.タンクと燃料パイプの取り付け
1については「どりくら」に記述されているが、やってみると書いてあるとおりでは足らず、さらに経験が必要です。構造上、コックを右に回すと閉栓し、左に回すと開栓し、もっと回すとクリーニングニードルが出てきてニップルをクリーニングするようになっているため。開栓後直ぐにニードルが出てきてしまうと最大火力にならないままニードルに穴を塞がれて消火してしまう。なので、左に回すと直ぐにニードルがせりあがってこないように、できるだけ奥まで落としこむようにする必要がある。なお、落としこみ過ぎると完全に閉栓できなくなるので要注意。
2については針金の付いている方をパイプに挿入するのだが、入れすぎるとガソリンがパイプに流れにくくなり火力が上がらない。1cm程にとどめるのがベスト。
3タンクにパイプをねじ込む際はタンクを温め、パイプを冷やして、さらにネジ部分にCRC556などを塗るとねじ込みやすい。本来パッキンを使用すべき部分だと思うが、8Rはパッキンを使わず、だんだん太くなるスクリューパイプをタンクにねじ込むことによりガソリンの漏れを防ぐ構造になっている。単純で余計なパーツが要らない部分は優れているのだが、取り付けにはスキルが必要。なお、ねじ込む際には必ず工具を使用すること。パイプの部分を持って手でねじ込むと破損の恐れがあります。またこの部分の取り外しを頻繁にしていると、ガソリン漏れのリスクが上がります。必要な時以外は外さないようにしましょう。
なんとか直りました。箱の塗装も考えましたが、やっぱりオリジナルの色がいいので、かなり錆びてはいますが、そのまま使うことにしました。
噂によると赤ガスにアルコールを少量混ぜるとうまい具合に燃焼するらしいが、アルコール燃料も結構高価なので、赤ガスと白ガスを5:5で混合してみました。結果ほぼ白ガスオンリーに遜色がない燃焼を得られました。これだけでコストは2/3まで落ちます。さらに赤ガス比を上げると炎がオレンジ色になってきて鍋底が黒くなるので、やっぱり5:5がいいところみたい。これならば冬場にプレミアムガスを使用するガスストーブと比較するとコスト的に優位に立てる。重量は重いもののコンパクトで携行性に優れており冬期限定ならば使用意義があるように思う。ただ、赤ガス100%で使えるFireJetに比べると落ちるのはいた仕方ない・・・。
火力の調整はFireJetよりも効き、強火〜弱火まで簡単に調節することが出来ます。さらに弱火を求めるとオレンジの炎になり黒煙が出るので、限界が分かりやすい。また弱くしていきなり消えることはないので、気軽に弱くすることができる。
この8R、単純な構造で優れたガソリンストーブだとは思いますが、音がうるさい、自動加圧なのでプレヒートに時間がかかる、タンクが炎に近くタンク温度がかなり上がる(怖い・・・)等等・・・。販売終了になってしまったのは惜しいけれど、優れたガスストーブがある昨今、時代の流れと言うべきか。実際直したのは良いが、山で使うシチュエーションを考えにくい・・・。
SIGG FireJet
これは頂き物なのですが、15年物と古い割には不具合は無く、問題なく使える状態でした。しかし、ニップル(ノズル)が若干つまり気味のようで、火力が弱い為、外してクリーニングを試みました。専用のニードルが無いため、細い針金で代用するも、なかなか穴が開かず、最終手段として刺繍用の針で無理やり突き刺したら穴が大きくなりすぎてしまいました。これはもう交換するしかないので、商社に注文したところ在庫切れ。もう製造しないはずなので、今後手に入らない可能性が高い。そしたらたまたま行きつけのアウトドア用品店でメンテナンスキットを発見。要らない部品も入っているが、背に腹は替えられない、仕方なく購入し修理しました。自業自得なのでしかたありません。
MultiFuelStoveと書いてあるだけに、白ガス・赤ガス・灯油が使えることになっています。白ガスは勿論、赤ガスも問題なく燃焼しますが、灯油はなかなか難しいです。十分プレヒートすれば点くには点きますが、オレンジの炎がどうしても残り、鍋の底が真っ黒になります。コスト削減の為に灯油を使いたいところなので、5:5で赤ガスと灯油を混合し使用しました。これなら問題なく燃焼します。空気取り入れ口(スライドゲード)は灯油混合でも灯油使用時と同様、全開の方が綺麗に燃えるみたいです。
左が水道用パッキン、右が純正セラミックパッキン
FireJetで一番消耗するパーツはセラミックパッキン(スクリューパッキン)です。Optimusと違い、クリーニングニードルが内蔵されていないため、ノズルが詰る度にバーナー底部のスクリューを外す必要があります。これを一度外すとたいていセラミックパッキンがいかれます。見た目は問題なくても微妙にガソリンが漏れたりして、いきなり引火して焦ります。このちっちゃなセラミックパッキンが一枚315円もしたりしますので、なんとか自作できないものかと考えました。ホームセンターで市販されている、水道用のゴムパッキンだと高温になる部分であり、ガソリンに弱い可能性もあるので使えません。いろいろ見てみたら、水道用ではあるけど、直接水漏れ防止用ではなく、パイプとナットの間に入れるワッシャ的な使い方をするセラミックパッキンを発見。内径は純正のパッキンと同じ。厚みはあるものの削れば十分使えるはずだ。そのまま装着してみたところ、これでもガソリンは漏れない。しかし直ぐに緩むので、使用前には必ず締め直す必要がある。これさえ守れば6枚入りで200円弱のパッキンで対応できます。
最近は原油価格の高騰によりホワイトガソリンもべらぼうに上がり、2008.3現在1リッター1000円近くします。こんな値段では到底ガソリンストーブを使う気にはなれません。しかも最近ではガスでも低温で燃焼するタイプが手軽に入手可能になり、重量もガソリンストーブより軽いです。しかし、このFireJetならば灯油も使えるし、重量もさほどではない。プレヒートという儀式を除けば、ガスストーブとの遜色をさほど感じない。簡単な構造の為、破損時のリペアもパーツさえあれば入山中でも可能である。プレヒートがめんどくさいと言っても、FireJetでは燃料コックを開いて、ガソリンを予熱皿に溜め、それに引火するので、METAやバーニングペーストが無くても簡単にプレヒートができるのが嬉しい。ただ、この場合盛大に黒い煙と大きな炎が上がるので、小屋の中では無理。METAをプレヒートに使っても狭いテント内では使う気が起きない。
良く言われる、火力の調節については、強火〜中火弱くらいまでは問題なく出来ます。弱火やトロ火は無理です。無理やり弱くすると、炎が不安定になり、いきなり消えたりしますので、やはり中火以上で使いたいものです。それでも通常の調理では全く問題なく使うことができます。
夏は安価なガス(詰め替え君等を使用して家庭用のカセットボンベを使用)を使用したガスストーブ、冬はガソリンストーブと、使い分ければ一番コストパフォーマンスが高いと思う。